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このコーナーは、棋力向上の為に購入したり、またはどこかで読んだ囲碁に関する諸々の囲碁参考書や囲碁本等で、パンダ会員の皆様に「これは中々良かったですよ」とか「読んでいて感動しました」等の良書等を御存じでしたらば、是非ともこのコーナーで、会員一同で勝手にアップして、皆で囲碁を今以上に楽しい世界へと広げてみましよう。 |
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Ono123さん
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やさしい囲碁トレーニング 「一局の基本」 高尾 紳路 9段監修 株式会社 池田書店 (特徴) 1.高尾9段の実践譜を3局収録した囲碁並べ本 2.小型本ながら、非常に見やすい棋譜。 3.解説は省略しているので、並べに集中。 4,秀逸なのは、途中で次の一手の問題が随所 あり、実戦しながら問題を解ける感覚。 5.定石解説ページも出てくるタイミングである が、並べることを決して邪魔していない。 6.高尾先生ご自身の、その手合いに対する 感想コメントもあり、興味深い。 7.現時点での最強棋士の井山さんの棋譜も2局 あり、並べれば強くなりそう。 |
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アルファ碁Zeroの衝撃 芝野龍之介・虎丸(著) 囲碁人ブックス・マイナビ(2800円+税) honestyboyさんが、近々この本の紹介を某お友達の為も兼ねて、なされるとの事ですが・・・ 一冊の本、色々な読書感が有っても良いかな―ぁと私cometは思います。色々な読書感を比較出来る事は、それなりに意義の有る事と考えるからです。・・と言う事で、cometの読書感に入って行きます。 この本かなり分厚い本ですね。422ページも有ります。 この本が何よりもユニークな点は、今の若者思考で本を書き進めている点だと思いました。 囲碁の技術本については、過去数多くの本が発行されてきましたが、そのほとんどは読者に対する血が通って居ない感じを持たれるもので、淡々と技術論の展開に終始していて、それはそれなりに正しく王道なのですが、呼んでいる側としては堅苦しい感じを受け、読んでいる途中で投げ出してしまったり、あるいは年寄りなどは眠気を感じて寝てしまい、挙句はその本が積読化されかねない事に至っていませんか? 御存じこの本の作者である虎丸君は、10代の若さ(平成11年生まれ)ながら、すでに七段という剛腕の持ち主。彼が院生在籍時代には、『虎丸が居るから今年のプロテストは俺ダメかも?』と生存競争から蹴落とされた被害者が数多く居たようです。一時期、虎丸君の兄・龍之介君でさえ、何かと言えば弟と比較され落ち込んでいた時期が有ったとか無かったとか・・・。でも、兄弟間で実力差は今有るものの兄弟愛に関してはとても良いと聴きます。 そんな二人のプロ棋士が、若者感覚で難しい囲碁の本を書き表している処に、この本の素晴らしさを感じ取りました。 では、この本の前書き部分の一部だけを、ここに書きだしてみましよう。多くの事柄を書き出してしまうと、著作権の侵害にも為りかねませんので、・・・♪♪チョットだけよ~ん♪♪ 『この本は、アルファ碁ゼロの棋譜80局を私たち兄弟で検討し、それを為るべくそのままの形で文に起こしたものと為って居ます。碁盤を全く観なくても有る程度は楽しめる。読みやすい本を目指しました。自分がパッと見では意味がわからない手を中心にして検討したので、解説内容としても高度なものに為って居ると思います。果たして我々はアルファ碁ゼロの手を解釈出来るのか。理解する為に苦しみ、時には放棄してしまいながらも奮闘します!』 分厚い本の中には、コラムが①から⑦まで有って、プロ試験のことや、アルファ碁ゼロと何子で打つ?等の、読者に対する息抜きコーナーも有ります。 数多くの棋譜を解説して行きながら、兄と弟の二人で、「此処はどう言う意味?」「ゼロは多分10手先の此処への進出を考えている蒔餌なんじゃない?」「だとすれば、事前にその先を読まなければならないね・・・」「うーむ、それが絶対そうだとも僕には理解出来ないけれど、別の手もゼロは読んでいるんじゃない?」 ・・・なーんて、二人の顔マーク付きの解説を随所に乗せてます。 ゼロ対ゼロの棋譜が30局以上、ゼロ対リーの棋譜が12局等、そのすべてにあらわれてくる新しい囲碁感覚は、今まで日本人が考えてもみなかった点で、まさに目から鱗が落ちるとは此のことかもしれません。 値段はそれなりに高いけれど、一度読んでみる価値は有ると思います。 |
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アルファ碁Zeroの衝撃 竜虎VS最強AI 囲碁人ブックス 芝野龍之介・虎丸(著) 世界最強と言われるアルファ碁【Zero】の手法解明に、今、若手最強とも言われる芝野虎丸が取りかかった本で有る。 実はこの本、このPANDA囲碁図書館で紹介したいのですが、まだ発売に為って居ない。 全国発売日は2018年5月16日で有るからだ。 囲碁ソフト「天頂の囲碁7zen」や「銀星囲碁18」等を入手され、ご自身の棋力向上に役立てておられると言うm52456fjkさんから、アルファ碁Zeroに関する研究コーナーを立ち上げて欲しいとのご要望が、ゴールデンウィーク前にこの板の班長で有るmijinkoさんの許に届いていたらしい。 その要望連絡が私の許へ届いたので、新たにアルファ碁Zeroについての板を立ち上げてみようかと思いつき、色々とその資料を集めてみた過程で、近々発売される事と為ったこの「アルファ碁Zeroの衝撃」を知った。 早速アマゾンに予約を入れておいたので、17日ごろには私の手元に届く筈。 今や、AIの手法をプロもアマも研究する時代である。 囲碁ソフトが人間の能力を上回ったと残念がるよりも、如何にAIを上手く活用するか否かが、人間のこれからの生き方に直結している事を認識せねばならない。 ソフトが色々と教えてくれる事で、棋力が上がるならば嬉しい事と言う訳だ。 この本が私の手元に届き次第、この本の内容をここにふたたび紹介してみたい。 |
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勝ちにつながる7つの常識 棋士・大矢浩一 マイナビブック 偶々本日此の本の作者・大矢浩一先生に遭遇し、本の中表紙に先生直筆の《飛翔》のサインをいただけました。 アマチュアは「囲碁の定石は五分と五分の別れ」と認識しておられる人がほとんどですが・・・プロの目で見ると、五分と五分の別れでは役に立たない。と、考えておられるのだそうです。 囲碁は相手側の言いなりに為らず、自分の側がいかに手抜きをして、早々と優位に立てるかどうかを石の打ち方と考えているらしい。 この本の帯にも「手抜き」についての事がチラリと書いて有りますので、互角の別れで無い展開へと持っていく大矢先生流の囲碁理論がこの本のあちらこちらに書き表されています。 ビックリしたのは、刧で相手の石2子を獲れた時、普通は刧材4目の徳と考えますが、実はこの計算は大矢先生に言わせると、刧4目の手ではなくて、刧8目の手に計算する事が正しいのだそうです。 ???? 何でそうなるの??? その答えは、この本の中に確りと説明されております。 |
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勝ちきる頭脳 井山祐太(著) 幻冬舎(出版) 2017年2月 今から丁度一年前、出版と同時に買い求めました。 当時は、あの(アルファー碁)の話題で持ちきりの時でしたから、この作者がAIに対してどんな考えをお持ちなのか興味があり、本屋さんでこの本を手に取りました。 AIとプロ棋士との将来的な関わり方についての、井山九段の考え方は、この本の後半に書かれており、本の前半は当時七冠から六冠へと後退して、再復帰を何としてでも世間の期待にこたえるべく 色々と苦悩しておられた諸々を綴られております。 そして、井山祐太九段の碁の独特な打ち回しについての根本的な考え方が、どこから湧き起こって居るものなのかを、ご自身の思い入れ等を並べて説明されております。 「自分の打ちたい手を打つ。それの結果にっていは後悔をしない覚悟で打つ」と、説明されておられるので、あのような他人が打てない様な処へと深々と踏み込んでいくことが、理解できました。 井山祐太・現七冠は、その柔和な顔立ちからは想像できない様な囲碁に対する思い入れの大きさが有り、負けると人知れず悔しくて泣く事もあるのですと、正直に書いておられたのでビックリしました。 井山祐太・現七冠の師でも有る石井邦生九段との出会いが六歳の時に、読売テレビの「ミニ碁一番勝負」九路盤公開対局の場で5人抜きをした事で、そのプレゼントとして石井先生から録画終了後に19路盤で一局打っていただけた事が、石井先生との出会いだったそうで、其の後インターネットを通じて、約1000局近い指導碁を学べたそうです。関西で院生と為った時も、石井先生は院生師範として色々指導されておられたそうで、お顔に似合わず囲碁に対してはとても厳格なお人柄だったそうです。 この本は、囲碁の参考書的な棋譜解説などは有りませんが、井山祐太・現七冠の囲碁に対する思い入れやら考え方を余すところなく書き表しているように感じ、読後感は良かったです。 |
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囲碁AI新時代 王 銘琬(著) マイナビ(出版) 2016年は囲碁界に大きな衝撃が走った年です。 グーグル傘下のディープマインド社が開発したAI搭載のコンピュータ囲碁ソフトが、韓国のトップ棋士イ・セドル九段と五番勝負をして、4勝1敗という内容で勝利を収めたからですが、勝ち星そのものよりも、勝ちへと結び付けて行く過程のパホ―マンスが世界の棋士達の目を覚まさせる程の進化をとげていたからです。 それから2年が経過した今、我々人間の世界に色々な場面でAI技術は欠かせない存在として認知されています。このAIという基本原理を考え人間としては、英国人のアラン・チューリングという天才数学者が真っ先に思い出されます。 「イミテーションゲーム」という映画でAIの元が考えだされるキッカケ等は詳しく知る事が出来ますので、そちらも参考にされると良い事をここに記しておきます。 さて、王銘琬さんが書かれたこの本ですが・・ ご自身も少し囲碁ソフト開発に色々とアドバイス等される立場に居られるので、この本の内容は棋士と開発アドバイザーという二面から、コンピューター囲碁ソフトの打った一手一手の意味の解説が、とても良く書き表されています。まさにマッチングの妙です。 私はこの本を読み進めて行く過程で、コンピューター囲碁ソフトの基本的思考法はどんなものなのかに、とても興味を持ちました。それが本を読んでいくうちに少しずつ理解できるように為りました。 (場の広さ)を追求する為の(石の連結) (場の広さ)は損得価値の判断その物ですし、損得価値と言う結論に至る為の絶対的条件としての(石の連結)が有る訳で、(石の連結)はすなわち効果的な急所への先行打石その物です。 プロ棋士と言われる人達は、過去石の効果的な打ち方に多くの研究を費やして来ました。色々な布石法とかがそれです。この点ではAIもプロ棋士も大した差は有りませんが、(場の広さ)という損得価値の判断を下す過程で、圧倒的にコンピューターに経験則の差を見せつけられている訳です。 囲碁の強い弱いは、多くの場合石を打った経験則の差に依ります。この点コンピューターは24時間で3000万回以上の自己対局をこなし、その中から色々なテクニックと価値観だんの決定を学んでいきます。とても人間の出来る技では有りません。ましてや碁盤の前で石の打ち降ろしの判断を迫られる時、「時間」という縛りが有る為、此処でもコンピューターには圧倒的な差を見せつけられる訳です。 今後、囲碁と言うゲームは人間がAIに勝てると言う保証はまるで無いと言った方が正しいかと思います。 だとしたら、プロ棋士は食べていけるのか? コンピューターに今出来ないもの、ゴッホやモネの様な(芸術性=人間性)と言う価値判断で囲碁を打つ価値は残されていると、cometは考えています。 本書でアルファ―碁やZenの打ち方についての数多くの棋譜を、作者は解説していますので、技術的な勉強をしたいと思われる方にも、読んでみて損の無い本です。 |
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月と太陽の盤(碁盤師吉井利仙の事件簿) 宮内悠介 光文社 2016年11月20日初版 作者は東京生まれ、早稲田大学第一文学部卒 2010年「盤上の夜」で第33回日本SF大賞受賞で作家デビュー。 「囲碁の本読みたいと言っても、時代小説はチョットナ―」という現代風のあなたにはピッタリの本です。 この本は「ジャーロ」という月刊誌に連載された、6篇の小説です。 青葉の盤 ジャーロ45号 焔の盤 ジャーロ47号 花急ぐ榧 ジャーロ49号 月と太陽の盤 ジャーロ51号 深草少将 ジャーロ53号 サンチャゴの浜辺 ジャーロ55号 主人公は黒澤明雄・号は昭雪。忘れられた碁盤師である。生まれは戦前で、自身30歳を迎えた時に黒澤碁盤店の二代目となる。(青葉の盤) 小説の主人公はそれぞれ異なるが、囲碁と碁盤に対する知識は凄いものが有るので、小説というレトリックを超えてリアル感に引き込まれる程の迫力で読む人を引き付ける。 本の内容を事細かく此処に書いてしまうと作者に迷惑を掛けるので、ホンの触りだけの紹介と為ります事スミマセン_(_^_)_ この本を読んでみると、囲碁の蘊蓄はタップリ他人に語れますよ(笑) |
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囲碁小町嫁入り七番勝負 犬飼六岐 講談社 図書館で荒唐無稽な小説でも読んでみるか・・と、家の暖房節約を兼ねて市立図書館へ行きました。 「何か囲碁の時代小説とか有りませんか?」と、職員に聴きました処、出してきてくれたのがこの本です。 小説現代の2009年10月号から2010年4月号迄に書かれた小説です。 作者は大阪の教育大学を卒業した後、公務員を経て、2000年の第68回小説現代新人賞を受賞し小説家デビュー。 本書の執筆に当たっては、日本棋院の矢代久美子棋士の色々な教示が有った事が、本の後書きに記されておりますから、あながち出鱈目な囲碁小説ではない事が推測されます。 囲碁の技術書も良いけれど、たまには肩の凝らない囲碁の本を読んでみたいと言う方にお勧めです。 棋譜とかの図面は一切有りませんから、譜面の比較はしなくても良いです(笑) まぁ、おカネを自ら出して読んでみたいとは思わない方に、どこかの図書館で見つけたら借り出して来てみては如何でしょうか? |
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どん底名人 (著)依田紀基 (出版社)KADOKAWA 名人位4 碁聖位6 タイトル獲得数35 囲碁界最後の無頼派と呼ばれる作者の自伝。 ギャンブルで借金を背負い、家族が離散した「どん底時代」のエピソードを書きつつ、同時にプロとして勝ち続ける為の考え方についても、自らが語っている。 「依田伝説」として語られている事は多いが、作者の筆を読んでみると、学生時代の成績はオール1の劣等生だったと言う。現在でも、小学4年生程度の漢字の多くが書けない事もあり、算数さえ妖しいと言う。しかし、どうしてなのか? どう言う原理なのか? と言う事に疑問を持ち続け、其の解明に多くの努力だけは続けていたと言う。 好きこそ物の上手なれで、見事13歳でプロ初段に成る。しかし、自身も認める程の意思の弱さで、酒・女・博打にどっぷりとつかってしまい、当時最年少で名人戦リーグに名前を連ねるもすぐに陥落。 カジノで途方も無く狂ったという。その結果「今後は一万円札は手に握れないだろう」と言うほどの借金を積み上げてしまう。とことん追い詰められた事で「囲碁」だけに目が向き、再度奮い立った事で見事十段位を手にする事と成った。 身の回りが楽になり日々の生活に張り合いが戻ったのもつかの間、調子にのってクラブで散財。またもや人生の歯車が狂いだす。自宅を失い家族とも別れる結果に・・・。 この辺りを読んでいると、涙を誘う程の惨めさが良く書かれている。 作者が藤沢秀行師を手本にしているのではないかと思えるほど、作者の人生の歩は良く似ている。 作者が本書を「遺言」とまで言っているが、ファンとしては、作者にもう一花も二花も咲かせてほしいと願うばかりだ。 |
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9級から1級までの詰め碁 戸沢昭宣(著) 詰め碁は楽しく挑戦出来ると良いですよね。 それには最初から難しい詰め碁を解く事を考えてはいけません。 本当に初歩的な詰め碁に挑戦してみると、「なーんだ簡単だ」と思い、すぐにでも次のページをめくりたくなる物です。そんな楽しい気持ちにさせてくれるのが、初歩的な詰め碁の良いところです。 この本は、私は近くの小学生に囲碁の手ほどきを其の子の母親から頼まれて、どんな詰め碁の本をやらせるのが良いものかと思い、近くの図書館へ出向き探し出してきた本です。 少年少女のコーナーに有った本ですから、子供向けとしてはピッタリでした。 大人の私がこの本をナメテ掛かった処、アレレ?と思うほど基礎的な事でも忘れて居た様な問題がかなりありましたので、基本形は大事だなと改めて再確認した次第です。 「生きる筋」「殺す筋」「攻め合いの筋」と各級ごとに分類して有り、解いて行くうちに詰め碁の楽しさと解き方を自然と覚え込む事が出来るように作者の工夫が出来ています。 子供だけでなく、大人の級位者にも是非とも読んでもらいたい一冊です。 |
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